英語のすゝめ。~飽きずに、深く、楽しく。

英語を読むだけで気持ちが満たされるamuです。 英文読解の楽しさは『発見』にあります。「こう表現したい時は英語でこう表現したらいいのか!」「この英単語にこんな使い方があったのか!」「そもそもこんな英語表現があるのか!」本ブログはそんな『発見』を紹介していきます。 私の記事で楽しい英文読解ができれば幸いです。

英語表現、詰め合わせ① 『go south』『not touch〜with a ten-foot pole』『two peas in a pod』『be toast』

久々の投稿です。
今回は珍しい英語表現をいくつか紹介していきます。

『go south 悪化する』

「南に行く」と読めてしまう表現ですが、実は「悪化する」という意味もあるのです。
なぜsouthで「悪化」と表現するのか、その理由には諸説あります。通説は単純明快で「方位磁石で表すと下にくる方角の南はdown(下降)を連想させるから」。他方、少数派の説はネイティブアメリカンにとって南に行くことは死ぬことを婉曲的に表現しているから」という説です。
これだけでも興味深いですが、もっと興味深い点は方角を変えてgo westと書くと「破滅する」という意味になること。どうやら南と西には何か縁起のよくないものがあるようです。

『not touch (someone or something) with a ten-foot pole 〜に触りたくない、〜に関わりたくない』

a ten-foot pole(約3メートルの長い棒)とは荷船(barge)を操作するために使う棒のことを指していて、a barge poleとも言われています。この道具は昔から主にイギリスで使われ、今では殆どの舟がエンジンで動きますが、遊覧船の船守は風情を出すために今もa barge poleで操縦しています。ちなみに、上記の表現もイギリス生まれです。
で、この表現を和訳すると「3メートルの棒でもってしても触りたくない」。つまり、「何がなんでも触れたくない」という意味の比喩表現なのです。また、対象物が形のある物である必要はなく、物事でもOK。その際は「〜に関わりたくない」とも表現できます。

『two peas in a pod 瓜二つ / 非常に仲の良い2人』

直訳すると「サヤに入った二つのえんどう豆」。
日本では半々に割れた瓜が形から断面までそっくりなことから「瓜二つ」で「そっくり」と表現します。その一方で、英語圏の国では色も形も寸法違わない二つのえんどう豆で表現するのです。
また、えんどう豆はサヤの中で常に隣同士寄り添っていることから、「いつ見ても2人で行動しているぐらい仲の良い2人組」という意味でも使われます。

『be toast 完全に破滅する』

toast(焼きパン)はかつてワインの苦味と酸味を吸収する食べ物として祝杯のワインの中に投入されていた歴史があります。そのため、「焼きパン」以外にもtoastには「乾杯、祝杯の言葉」という明るい意味がありますが、一方で「破滅」という全く毛色の違う意味もあります。例えばYou’re toast. と言えば、「貴方は終わりだ」「貴方は死んだも同然だ」と表現できるのです。
このネガティブな表現は20世紀初頭に既に使われていたと言われていますが、1984年の映画ゴーストバスターでその知名度を上げました。主役4人が悪役に対峙し、その内の一人がThis chick is toast! (この美人さんは終わりだ!)と威勢よく掛け声をかけるシーンで、be toastという表現が一層知れ渡るようになったです。ちなみに、この台詞は役者のビル・マーレイ氏のアドリブで生まれ、本来の台詞は
I'm gonna turn this guy into toast,(こいつをめちゃくちゃにしてやる)。




いかがだったでしょうか。
今回はここまで。閲覧ありがとうございました。